心理検査でよく使われるエゴグラム。
エゴグラムは自身の性格傾向や行動パターンなどを知って自分をより深く理解し、ストレス対処や対人関係に役立てることが出来ます。
ではエゴグラムについて詳しく書いていきます。
エゴグラムとは
エゴグラムとはアメリカの精神科医のエリック・バーンが考えた交流分析を元にしたものになっています。
エゴグラムとは交流分析と呼ばれ、人の自我状態を5つのタイプに分類しています。
自我状態と言われても何か分からないですよね。
簡単にいうとその人の行動パターンのことです。
エゴグラムをすることで自分の行動パターンを客観的に知ることが出来ます。
では、より深く知るためにもまずは自我状態の5つのタイプについて詳しく説明します。
エゴグラムの5つのタイプ
CP
CPとは「批判的な親」の自我状態で、ルールや時間などにきっちりと守るタイプです。 CPの得点が高い人は正義感や責任感が強いというプラスの面もありますが、高すぎると、「~しないといけない」などと人に対して批判的な態度をとってしまうこともあります。逆にCPが低すぎると、無責任やルーズな人と思われる傾向があります。
NP
NPとは「養育的な親」の自我状態で、面倒見が良く優しいタイプです。 NPの得点が高い人は、親切で寛容性も高く、他者に対して親身になって世話をするというプラスの面がありますが、高すぎると、過保護な振る舞いをしすぎて相手の成長を妨げたりしてしまうこともあります。逆にNPが低すぎる人は、冷たいという印象を持たれることが多く、他人のことを気にかけず自己中心的な傾向があります。
A
Aとは「合理的な大人」の自我状態で、現実主義なタイプです。 Aの得点が高い人は、判断力や冷静さに優れており、常に冷静沈着で物事に対して動じにくい面がありますが、高すぎると、理屈っぽくて冷たいと思われることもあります。逆にAが低すぎる人は、感情に振り回されて冷静な判断がしにくい傾向があります。
FC
FCとは「自由な子供」の自我状態で、健康的で明るいタイプです。 FCの得点が高い人は、自発性や活気が高く、無邪気に振る舞い、周りを明るくすることができる面がありますが、高すぎると自己中心的で、場所など気にせずはしゃぎすぎて周りとトラブルになる可能性もあります。逆にFCが低すぎる人は、無気力で、何事に対しても興味や関心が薄い傾向があります。
AC
ACとは「従順な子供」の自我状態で、礼儀正しく素直なタイプです。 ACの得点が高い人は、協調性があり、周囲に対してよく思われようと努力できる面もありますが、高すぎると過剰に人の目を気にして不安感が強く、消極的に思われることもあります。逆にACが低すぎる人は、反抗的であったり、自分勝手だと思われる傾向があります。
エゴグラムの活用の仕方
エゴグラムで、それぞれの自我状態の得点の高さや低さから自己理解を深めることも大事ですが、一番大事なのは、自分の行動パターンや特徴を知って理想の自我状態を高めていくことです。
CPを高めるためには
自分に対して厳しくなること。例で言うと、まずは自分でできそうな目標を設定してそれをちゃんとやり切るなど、行動意識の変容を目指すことなど効果的です。
NPを高めるためには
相手を思いやる心を持つこと。例で言うと、まずは相手の良いところを見つけて褒めたり、一日1回親切な行動をしてみること。とりあえず親切にすることで自分も相手も好きになり、自然とNPも高くなっていきます。
Aを高めるためには
メタ認知を高めていくこと。つまり、客観的に物事を見るように意識することが効果的です。また、自分が1日何をしてその時どんなことを考えたのか紙に書き出してみるのも効果的です。
FCを高めるためには
自分の好きなこと興味があることにのめり込むこと。また、自分の感情をしっかりと表出することも大事です。
ACを高めるためには
相手がどんな感情なのか考えてみること。相手に全てを合わせる必要は無いと思いますが、相手を立てることを意識してみても良いと思います。
まとめ
エゴグラムいかがでしたか?
自分がどんな性格でどんな行動を取るのかを知ることで、自分により適したストレス対処法を知ったり、対人関係パターンを把握できてより人生を楽しく生きることにつながると思います。
ぜひ一度受けてみることをお勧めします。