前回は健康経営の背景など話しましたが、今回は健康経営を会社全体が実行するための始め方について話していきたいと思います。
- 加入している保険者(協会けんぽや健康保険組合など)への相談
最初に出来ることとして自社で加入している協会けんぽや健康保険組合の窓口に相談してみるのが良いと思われます。
意外と協会けんぽの職員が健康経営に詳しいことを知らない人が多いのです。
もちろん、自分で情報収集することも大事なのですが、まずは協会けんぽの職員にアドバイスしてもらうのが早いし確実だと思います。
また、健康経営優良法人の認定を受けるためには、加入している保険者(協会けんぽなど)が実施している健康宣言事業に参加するのが必須なので、申請方法なども教えてもらいましょう。
- 健康宣言
社内外に自社が健康経営に取り組むことを伝える、健康宣言を実施するのが次のステップです。
健康宣言とは、経営者が従業員やその家族の健康管理を経営の課題として認識し、対策に取り組むことを意思表示することです。
- 組織全体の構築
次に健康経営を実践する組織体制を社内に構築します。
健康経営を担当する「健康づくり担当者」を任命することは、健康経営優良法人でに必須項目に指定されています。
担当者が決定したら、健康経営の実務を担う従業員なども任命します。
- 自社の健康課題の把握
健康経営を効果的に進めるためには、まず自社のどこに問題があるのかを把握する必要があります。
おすすめのチェックポイントは以下の通りです。
・定期健康診断・特定健診などの受診率のチェック
・ストレスチェックや従業員のメンタル傾向の確認
・喫煙率
・残業時間・有給休暇の取得状況
・従業員の食生活や運動などの生活週間の調査
他にもチェックすべきポイントはまだまだありますが、以上が参考になるポイントではないかと思います。
- 計画策定・取り組みの実行
健康課題の洗い出しが終わったら、それらを改善する計画を立てていきましょう。
その際のゴールの設定をしっかりと決めることがポイントです。
ゴール設定の4つのポイント
・健康課題解決につながる
・改善可能である
・数値で評価できる
・評価が難しくない
例えばですが、「従業員のメンタルヘルスの向上」だとどう評価していいか分からないですし、何をして良いかもわからないですよね。
なので、「出勤率」や「ストレスチェックの高ストレス者の割合の減少」などをゴールにするなど少し具体化するとそのために何をしたら良いのか分かりやすくなります。
- 取り組みの評価や見直し
ある程度、取り組みが進んだときには、従業員の健康経営への参加状況を把握する段階です。
生活習慣の改善、満足度、仕事に対するモチベーションアップなど、効果や反応をチェックしてさらに施策を続けることが大事です。
つまりPDCAを回し続けることが健康経営では大事になってきます。
まとめ
以上が健康経営に関しての取り組み方になります。
健康経営において大事なのは、「ゴール設定」と「見える化」することです。
もちろん健康経営を進めるのは時間がかかることですが、従業員の健康を守るためではなく、会社全体の生産性や人材の定着につながるのでぜひ検討してみてください。